いつまでも暑い、そんな時の種まき迷いますよね…
畑さんと悩める初心者さんの2人の会話を見てみましょう。

今年もずっと暑いな、大根の種をまこうかな。
いや、まだ日中34度あるしな…どうしようかな〜

なんか悩んでますねー!
悩みすぎて熱中症に気をつけてくださいよ。

良いところに畑さん!
大根の種をまこうか悩んでいたんですよ。タネ袋に書いてある気温ともズレてるし、でもこのまま行ったらタネ袋に書いてある時期もズレてしまうよ。
まだ34度もあるし、明日も35度予報だよ。
こんな時、畑さんはどうしているんですか。

これは、みんながギモンに感じてるあるあるネタですね!
タネ袋に書いてある時期は“その地域の平均気候”をもとに記してあるんです。
ただ、最近は温暖化の影響で9月に入っても35度を超えるような暑すぎる日が多いですよね。だから昔より発芽に失敗しやすいんです。

畑さん!
だとしたらタネ袋の時期は、あんまり当てにならないんですか?

当てにならないわけじゃないですよ。しっかりと参考にしていきましょう。
ただし“一番大事なのは気温”です。大根は発芽の適温が20~25度。最低でも15度以上はないと発芽率はがくっと落ちます。逆に30度を超えると同じように発芽率が落ちてしまいます。

なるほど。じゃあ天気予報を見ながら、最高気温が下がってきたタイミングでまけばいいんですね!

その通りです!
実際、同じ地域でも年によって暑さの引き方が違う。だから“タネ袋に書いてある時期+気温チェック”をすることで種まきの日を決めると良いんです。
けれども、気を付けてほしいことがあります。確かに近年、暑い日が続きますが、ある日を境に急激に寒くなることがあります。そうなると、寒くてその後の成長が鈍くなって育ちきらないことも起きてしまうんです。

じゃあ、温暖化で瀬戸内海側のこのあたりだと、昔よりちょっと遅らせても育つってことですか?

そうなんです。実際、僕の畑でも1週間~2週間くらい遅らせてちょうど良いことが多いです。逆に急ぎすぎて真夏日にまくと、芽が出てもすぐ枯れてしまうこともあるよ。最低気温の方もしっかり見ておこう。芽が出てすぐに15度以下まで落ちることがないようにしておこう。

分かりました!
じゃあ私もタネ袋を見つつ、気温をチェックしてからまいてみます!

悩みが解消しましたね!迷ったら“最高気温が30℃を下回り、最低気温が15℃以上”になってきたらGOサインだと思ってください!
あまりに暑い日が続いて、種まき時期がすごく遅くなりそうなら、大根は嫌光性種子なので黒い寒冷紗で日陰を作って植えてもうまく行ったりしますよ!
秋冬大根の発芽適温と時期のまとめ
発芽適温:20~25℃
生育適温:15~20℃
高温すぎ(30℃以上)→発芽不良や徒長の原因
寒すぎ(15℃以下)→芽が出にくい、初期成長が遅れる
だいたいの秋冬大根はこのくらいですが、実際にはタネ袋に書いてあるのを参考にしてください。
地域 | タネ袋に書かれる時期 | 実際の目安(最近の傾向) |
---|---|---|
寒冷地 | 8月下旬~9月上旬 | ほぼそのまま守る |
中間地 | 9月上旬~9月中旬 | 1週間~10日遅らせてもOK |
暖地 | 9月中旬~下旬 | 年によってはさらに遅くても育つ |
まとめ
大根のタネまき時期は、タネ袋の表示がベース。
でも最近は温暖化の影響もあって「袋どおりにまいたのに芽が出ない」ということもあります。
最終判断は気温!
- 最高気温30℃以下
- 最低気温15℃以上
この条件が揃ったら安心してまきどきです。
タネ袋=目安、天気予報=実際の判断材料。この2つを組み合わせて、今年の気候に合った播種タイミングを選びましょう!
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